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マイケル・ジャクソン

マイケル・ジャクソン (講談社現代新書)マイケル・ジャクソン (講談社現代新書)
(2010/03/18)
西寺 郷太

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マイケル・ジャクソンの突然すぎる死からもうすぐ1年

「Thriller」で世界中でいちばん有名なアーティストとなりながらも、いわゆる性的虐待裁判でマスコミや大衆からバッシングを受けたマイケル

彼にとっては屈辱的なあの裁判で、マイケルは完全に性的犯罪者のレッテルを貼られる

そのイメージがあまりにも大きすぎて、いつからかマイケル・ジャクソンの名はある種の侮蔑的なひびきを持って語られるようになってしまった

たまに目にする彼の記事は整形によって変形していく彼のかおを大きな写真で〔検証〕するものだったり、完璧にマスコミは彼をおもちゃにしていた

正直に言うと、私もいつからか彼を好奇の目で見るようになっていた


そんな彼が久しぶりに記者会見を開いて完全復活を誓ったのが昨年3月

チケットがあっという間に完売となったことは世界中のファンがどれだけ彼を待っていたのかの証明だった

この本では、前日まで彼が、いつもと変わらずアグレッシブにリハーサルをしていたことが記されている

それなのに、あの突然すぎる訃報

あの日から彼は誰もが認めるKing of Popになった

彼をリアルに知っている私の世代だけではなく、老若男女あらゆる世代の誰もが彼のダンスと曲とパフォーマンスをすばらしいと認める存在になった

作者はこれは単なる死後の再評価ではなく、もし今彼が生きていたとしても、世間は同じ評価を下すだろうと書いている


子供の頃からスターでごく普通の少年時代をすごした経験がなかった彼

グループの脱退、ソロでの大成功によって彼がビッグになればなるほど家族との確執もうまれ、孤独を深めていった

This Is Itを観た人が口をそろえていうように、マイケルは静かで穏やかでいつも人を思いやるやさしさを持っていたらしい

本に書かれている母親のインタビューでも彼が子供の頃から極端に気前がよく「似合いそうだから」という理由で担任の先生に母親のブレスレットを勝手にあげてしまった話が出てくる

富と名誉を手にした彼にその性格を利用しようという連中が来ないわけがない

’93年に「息子が性的虐待をされた」と裁判を起こした両親は離婚し、父親は逆に後年成人したその息子から虐待の裁判を起こされているし、母親は「マイケルは息子に何もしていなかった」と語っている(この裁判はマイケルが21億円を支払うことで和解)

マイケルはビデオで自分が無実であること、警察によって裸にされ屈辱的な扱いを受けたことを世界中に訴えた

無実なのに21億円?

多くの人は首をかしげ、やはりマイケルはあやしいのではないかと感じる結果になった



この裁判をおこされたときマイケルはエルトン・ジョンの屋敷に匿われていたといい、エルトンは「無実なら和解に応じてはいけない。徹底的に戦うんだ。」とアドバイスしたらしい

しかし心身ともに限界だったのだろう彼は和解に応じ、結果として10年後の2003年、再び裁判をおこされる

この裁判はマイケル側の完全勝利となったことを知っている人はどれほどいるのだろう

彼の死後公開された資料で’93年の裁判後、マイケルが10年にわたってFBIに監視されていた事実が判明する

これは、ジョン・レノンが「Imagine」で戦争反対を表明していたとき、「危険思想の持ち主」として何年もの間FBIに監視されていたこととオーバーラップする


インターネットが今ほど普及していなかった当時、我々はマスコミによる一方的な報道でしか情報を得ることができなかった

著者はショービジネス界でトップとなったマイケルに対してマスコミが「無視」し続けたと書いている

彼の死後、白人になりたがっていると言われた彼の肌の変化は尋常性白斑症によるものだったということ

少年に対する性的虐待裁判は和解という形をとったものの、少年が証言したマイケルの身体的特徴と警察によって写真に撮られたものが一致しなかったことなどはインターネットで調べることができるようになり、ようやく我々は一方的に押し付けられる情報ではなく自分で選択することが可能になった


先頃、グーグルが中国から撤退したけれど、これから世界はもっともっと情報がシェアされるようになるだろう

今や偏った報道ではなく、自分自身で情報を選別する時代になった

マイケルが死んでから彼のことを知った子供たちや、20代の若者たちは当時のマイケルのムーンウォークやパフォーマンスをyoutubeで見てファンになっているのだから


                アップ
マイケルのパフォーマンスとともに曲に込められたメッセージがすばらしいです


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テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

インパラの朝

インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日
(2009/11/13)
中村 安希

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26歳の女性がバックパックを背負って旅をした2年間にわたるユーラシア~アフリカの記録

イスラム圏に入国するために2度の結婚と離婚を経験したという・・・

旅行記とつくものはかたっぱしから読む私

興味深々で読み始めた

この手の紀行ものって、書き手の性格というか文章の書き方のクセが自分に合わないと読み通すのはキツイんだけど、彼女の文章はクールで、浮ついた軽い文体じゃないので読みやすい

その冷静で落ち着いた文章のトーンから、たとえ危ない場所と知っていて足を踏み込むような無鉄砲なことをしても、ハラハラせずに読めるし、実際、マレーシアで賭博サギ師のアジトから余裕で脱出する

「ごめんなさい、おじゃまをしたわ。それに、もうそろそろお茶の時間よ。」と言ってサギ師たちを唖然とさせるあたりかっこいいのだ!

お茶の時間というのはサギ師から示された合言葉のこと

冷静な筆致で旅は続くのだけど、英会話に不自由しない彼女はどこへ行っても知り合った人々と深く付き合う

クールな話し言葉と行動のギャップ

そして、イラン(ともう1ヶ国はどこだったっけ)のビザを取得するためだけに、
たまたまいた日本人の男の子と結婚までして、イランに行く

ここが私的にいちばんえ~~っだったのだけど、調べてみると私が知っているかなり昔と違って、現在独身女性が入国ビザを取るのはかなりむずかしいらしい

う~ん、世界情勢は刻々と変わっているんですね

もし自分だったらどうだろう、同じことするかな

結婚&離婚とはいってもこの場合、たぶんビザを取得するため提出した用紙上のことだと思うんだけど・・・

戸籍上は変わっていないんだよね?


相手とは別行動で恋に発展することもなく、もっと滞在したかったらしいが相手の出国に合わせて出ることになる

「インパラの朝」のタイトルにもなっている一頭のインパラと出会ったのは、ケニアのマサイマラ国立公園へのサファリでのこと

さぞ思い入れがあるのだろう、と読んでみると、1ページにも満たない文章

各章の始めには地図がルート入りで載っているんだけど、読んだ後も、2年間という長期間、バックパックを背負って旅をしたという感じが伝わってこない

読みながら自分が本の中に入り込んでいっしょに旅をする楽しみが見出せなかったのは残念だ

でも、だからといってこの本がつまらないかと言えばそうではない

ただタイトルごとに完結した形で書かれているので、早い話がどこから読んでも変わりのない、まるでコラムのような物足りなさはあるものの、私はきらいじゃない




もともとは彼女のブログがベースになっているこの本

のぞいて、おどろいた~

ブログと本の違いと言ってしまえばそういうものなのかもしれないけれど、同一人物とは信じられん

クールでかっこいい彼女ではなく、安宿のトイレを「臭いわ、マジで。」とか自分のことを「おばちゃんは○○であります」という文体の違い

う~ん・・・

この本の彼女に実際に旅先で会ったら気が合うかどうか微妙ですが、ブログの彼女だったら話がはずみそう・・・な気はするけど・・・

バックパック旅行記は売れないと言われているそうですが、この本は開高健ノンフィクション賞を取っていて売れています




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 「イルカと墜落」 沢木耕太郎

イルカと墜落イルカと墜落
(2002/03)
沢木 耕太郎

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沢木耕太郎を初めて知ったのは深夜特急で、出てすぐ読んで私のしたい旅はまさにコレだ!!と深く感動し、彼のような旅をしてきた

今でも、深夜特急は、バックパッカーの旅のバイブルといわれていて、日本人のパッカーで彼の名前を知らない人はいない

ダンナも好きなのでスポーツ関係のノンフィクションも含め我が家にも何冊もあり、たいてい読んでいると思う

私の深夜特急は今、息子が読んでいる


このタイトルを見たとき、何年も前にTVのニュースで彼がブラジルでセスナ機の墜落事故にあったことを思い出した

一報をニュースで目にしたっきり,それ以後のことはまったく耳にしなかったのですっかり忘れていたが、この本にはそのときの出来事が、くわしく書かれている

予知能力というのか、この旅に出る前の彼はいつもとは違った気持ちだったという

旅行のために電話の留守電メッセージを吹き込んだが、故向田邦子さんが台湾で飛行機事故にあって亡くなったとき日本のメディアで何度も彼女の留守電メッセージを流していたのを思い出してイヤな気がしたこと
(彼が向田さんの本のためにあとがきを書いていたときにTVで墜落死を知ったというのも因縁めいている)

ブラジルに向かう途中でアメリカの同時多発テロに遭遇し、足止めをくったこと

自分が乗るセスナ機のパイロットにふだんは全く人を第一印象で判断しないのに、好感を持てないと感じたこと

後から、同行した取材クルー(NHKのTV取材のための旅だった)に数日前から毎晩同じ時間に目が覚め、それがいつも4時44分だったとか、現地コーディネーターも42分、つまりシニン死人と符合していた話など、予兆めいた話も

読んでいて感じたのは、彼がノンフィクション作家だからなのか、終止客観的に自分の直面している出来事を冷静に受け止めていること

私だったら、きっと人一倍パニックになっているに違いない

そのとき私が思っていたのは、不安とか恐怖とかいうものとはまったく別の、きわめてのんびりしたものだった

少しでも機体を軽くするために荷物を機外に放り出すことになったときも、彼はパイロットの態度に(あいつがいけないのだ!)と心の中でつぶやきながら最初にパイロットの荷物(すごく冷静だ!)や缶ビールを投げ捨て、このアマゾンの熱帯雨林に文明と未接触のインディオがいたら空から降ってきた丸い筒状のものをなんと思うだろう、とおもしろがる余裕すらあるのだ

そしてどうやら、飛行機が墜ちるらしいということになって、思わず私の口をついて出てきそうになった言葉はこれだった。
ーーーーマジかよ!


奇跡的に(本当に奇跡的だったらしい)全員が怪我はしたものの一命はとりとめる

いちばん重傷だった彼は救急治療室に運ばれるが、そこでのブラジル人的おおらかな医者や看護士、患者をノンフィクション作家らしい視線で観察し、楽しんですらいるように思える

彼は心配しているであろう日本の関係者に送ったメールでこう言っている

それと、またひとつ、確かに思うようになったことがあります。
死とは、少なくとも僕にとっては、ただそこにあるだけのものだ、と。


しかし、沢木耕太郎は強運の持ち主だ

彼も自分の人生の運の大半を使って、その危機を脱したのかもしれなかった。と書いているが、読者である私たちもラッキーだったというべきだろう

彼の作品がまだ読めるのだから


応援ありがとうございます

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バッグパッカーのバイブル

バッグパッカーなら誰でも一度は読んだであろう深夜特急

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
(1994/03)
沢木 耕太郎

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私も、旅をし始めたころこの本に出会い、深く深くハマりました

自分も同じように、アジアから陸路、ヨーロッパへ旅するんだbikkuri01と強く思っていました

貯金のためアルバイトに明け暮れて「旅がしたい~~sn」と煮詰まったとき、何度この本で空想の旅をしたことか(笑)

結局、2回目の旅もまたトルコからヨーロッパを北上するという中途半端な旅で終わり

次こそは・・と意気込んではみたものの、イスラエルのキブツでボランティアをして、その後、周辺諸国を放浪して、結局、資金が尽き帰国涙

初のアジアである香港へ足を踏み入れたのはその帰国から少し経ったころで、ずっとあこがれていたインドへ行くことができたのは、それからさらに4年が経っていました

ビデオ化もされましたね~

大沢たかお、かっこよかったな~~ハート

私的には、インドの雑踏の中を頭ひとつでた彼が白いクルタ姿で歩くシーンがすごく印象に残ってて、こんな彼といっしょに旅できたらよかったのに~うふ




深夜特急とともに、私の旅のバイブルだったのがこのゴーゴーシリーズ

ゴーゴー・インドゴーゴー・インド
(1986/11)
蔵前 仁一

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遊星通信のころから購読してて蔵前仁一氏のファンだった私

イスタンブールの安宿では、ロビーでおしゃべりしていた男性に、キブツに滞在していとことを話したら

「じゃ、同じボランティアで○○さんって知らない?」

え~~っ!それ私ですよびっくり

などという信じられない偶然があったり

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お金はなかったけど、健康な体と時間だけはたっぷりあったあのころ(遠い目・・・)

ほんとうに今でも色あせることのない思い出

私の財産だ~


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タグ:深夜特急 大沢たかお インド 蔵前仁一

神の棄てた裸体~イスラームの夜を歩く

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く
(2007/09)
石井 光太

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感想をアップしようと書き始めたのに、まだ頭の中が混乱していて整理がつきません

ただただ、打ちのめされました

前作にも強い衝撃を受けましたが、この本に書かれているのはそれ以上にショックな事実です

「物乞う仏陀」にあった読後のある種のさわやかさはこの本にはありません

イスラム社会の性という、普通の旅行者には知ることのない、興味本位ともとられかねないテーマですが、作者の社会的弱者に対する悲しみや嘆きに引き込まれて、好奇心から読み始めた私自身までもが、まるで目撃者であるかのような錯覚を覚え、読み終えた時はドッと疲れてしまいました



衝撃的な内容に作者さえも何度も逃げ出したくなったという、最後の5章「路上の絆」は、世界でも最も貧しい国のひとつにかぞえられているバングラディシュの首都ダッカの路上生活者の子供たちの話


まだ幼児といってもいいくらいの5,6歳から12歳くらいの彼らの多くが体を売っているという事実

そして本当に私が衝撃的だったのは、そのおそろしさに逃げ出そうとする子がただのひとりもいないということ

彼らを買う大人たちのあまりにも残酷な仕打ちにも「怖い人でも最後はやさしくしてくれるもん。ギュッて抱いてくれるもん。」と言った11才の少女

大人からもらったドラッグを回し打ちしながら抱かれた痛みを和らげると言う10歳前後の男の子たちに、大人たちを憎んではいないのか?と問うた作者に「そんなこと言わないでよ。彼らはいい人だよ。いや、かわいそうな人なんだ。」と、言い切った少年

路上で育っている彼らは親の愛情を知らないために、人のぬくもりに対する欲求が大きいのです

たとえそれがお金で彼らをもてあそぶ大人だとしても・・・

彼らには人間の尊厳というものが理解できないのです

それはもちろん子供たちのせいではなく、どうしようもなくゆがんだ国のありかたのせいだということが読みすすむうちにイヤというほどわかります

路上で体を売っている子供たちは、成長しても自分の体を売って生活していくしか生き延びる手だてはありません


当然、体は衰弱し、病気になったらただ死を待つだけ

病気になった売春婦がかたまって住んでいる一角で、取材した女性から10歳になる子供がさらわれたことを聞いた作者は、外国人が国の恥部を取材することを面白く思わない警官の、あまりにも傲慢な人間を人間とも思っていない態度にカッときてつかみ合いのケンカになってしまいます

そして、その行為が衝撃的なラストへと結びつくのですが・・

「この街の最大の悪人は警官だ。連中がギャングなんだよ。」作者の取材する様子を見ていた子供誘拐の元あっせん人だという初老の男が言った一言


「答えの出る問題じゃない。考えても無駄だ。」

若さゆえの無謀、しょせん一旅行者である無力な自分を嘆く作者の姿を好ましいと見るか、嫌悪感を感じるかは人それぞれですが、私がこれからも注目していたい書き手のひとりです

誰にでも薦められる内容ではありませんが、このような現実が今の時代にも存在しているのだという事を、特に、アジアの安宿にたむろする若者やヨーロッパのブランドショップ巡りに夢中なOLさんに読んで欲しいと思います

きっと、知らないで行った時とは旅行の印象が変わるでしょう


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タグ:石井光太 神の棄てた裸体 読書

プロフィール

旅こぶた

Author:旅こぶた
もとバックパッカー主婦。好きなのはインド、トルコ、イスラエル、タイ、バリ島などなど・・・。今はもっぱら家族旅行ですが、赤ちゃんのころから旅に連れ歩いていた子供たちもやっぱり旅好き。夢は家族でインド長期旅行!
旅日記のほか、趣味で作ったハンドメイド作品の記録も。

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