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旅の履歴書 9 湾岸戦争

湾岸危機を知ったのは、私がゴラン高原にあるキブツを1ヶ月で出て、アフラ近郊のこじんまりしたキブツで孤独に過ごしていたときでした。前のキブツとは逆にボランティアがほとんどいなくって数人いたボランティアは、ネイティブでみんなが集まって会話が始まるといつも話しから取り残される私でした。



そんな日々でも、キブツニークのタミーというイスラエル人の女性と仲良くなって家を訪ねたり、ボランティアリーダー(ボランティアの世話をしてくれるキブツの人)のオフラおばさんと一緒に仕事をしたり家に行ったりしていました。

そのオフラから「今、この中東は危ないのよ、知ってる?」

と、言われた時は、でした。

全く知らなかったのです。

でも、イスラエル人はこの類のクライシスには慣れているのか、一通り説明してくれて最後に一言「ま、心配ないわ。」



しか~し、テルアビブ近郊で働いていた友達(一緒にエジプト~ヨーロッパを旅した)に会うと

「なにのんきなこと言ってるの~!!」と、日本の新聞やら英語の雑誌を見せてくれ、とどめは

「私なんて雇い主からこんなの支給されたんだから!」と、見せてくれたのはガスマスクでした

ひえ~

これってやっぱり、危ないんだろ~か



でも、まだイスラエルを去る気にはなれない・・・。

じゃ、とりあえず、って感じでエジプトへ。

戻ってきて3週間後も、事態は好転せず・・・。

で、しばらく滞在後、ビザもおりなかったので、ヨーロッパへ出たのは以前書いた通り。



年明けを迎えた、トルコの田舎の村で



周りのトルコ人たちの会話が、現実味をもってキナ臭くなってきたのが私にもわかるようになってきました。

いわく「もし戦争になったらたぶん行かなきゃならない。」

いわく「トルコの基地が、アメリカに使われるのは間違いないからトルコも当事者になる。」

そして、外国人である私には、みんなが決まって「危険だ。」と、言うのでした。



この頃は、TVもCNNのライブ映像をよく流しておりチャイハネではみんな深刻そうな表情でTVにかじりついていました。

会話の内容も湾岸危機一色でした。



そして、戦争回避が絶望的となりまわりの人達が

「たぶん、15日に戦争が始まる。」と、具体的な話になって、とりあえずイスタンブールで情報を得るつもりで夜行バスに乗りました。「もう、カッパドキアもじゅうぶん見たし、そろそろ都会が恋しいわ

そんな軽い気持ちだったのに



バスの中では、1時間ごとのラジオニュースにみんなが真剣に聴き入ってました。

そして、夜中の2時アメリカがバグダットに攻撃を開始、湾岸戦争となってしまったのでした。

ニュースを聴いていた人々から「アッラハッラ~」のつぶやきがもれ、ヒソヒソ話す声。

今、まさに今私がバスでトルコの名も知らない街を走っている近くの国で、戦争という名の殺人が始まった。

なんだかいつまで走っても真っ暗闇から抜けられないのでは?、と、心細くなっていたけれど、寝付けないまま(きっと、誰もが同じだったと思うよ。)、早朝4時、朝食をとるためバスは停車。

トルコの長距離バスは、サービスで朝食付きのもあるんです



こんな状況でも、私の悪いクセ、トルコのうるさいオババと戦ってしまいました

隣に座っていた重量級のオババ、私が停車の度に席を立つ、とまわりに訴えてトルコ語でののしるのであったまきた~

「まったく、アンタってばしょっちゅう立ってんじゃないよ。あんたの席はここじゃないよ。あっち行きな!」

まあ、たぶんそんなこと言ってたと思うんだ(あくまで、想像ですが・・、けっこう言葉わかんなくても通じることってありますよね。特に、ののしられると絶対わかる

ま、私も若かったんで、絶対席変わんないゾと、ムキになったりしてオババと日本語でやりあったりして・・・



とにかく、イスタンブールに到着

街の中には、いつもなら大勢いるはずの観光客の姿がない

やっぱり、みんな危険を察して早々と帰国してたんだ~

こりゃヤバイかも~。



さっそく、目についた旅行代理店に入って情報収集。

なんと、もうイスタンブール乗り入れをやめたエアラインもあるとのこと。

あっても予約がいっぱいなので、「早くしないと本当にヤバイよ。」

との声に私ビビリまくり

WAR TAXなるものもあるらしい。

WAR TAX払ってもなんでもいいから、とにかくトルコ出国だ~、とばかりにカード払いで、

「今ならまだ飛んでるけど、なくなるかも。」と、言われたアエロフロートの1週間後の便を予約できました。



そんな感じで、私の旅はあっけなく幕切れとなったのです。

そして、この旅は忘れることのできない旅となって私の心に残ってます。




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プロフィール

旅こぶた

Author:旅こぶた
もとバックパッカー主婦。好きなのはインド、トルコ、イスラエル、タイ、バリ島などなど・・・。今はもっぱら家族旅行ですが、赤ちゃんのころから旅に連れ歩いていた子供たちもやっぱり旅好き。夢は家族でインド長期旅行!
旅日記のほか、趣味で作ったハンドメイド作品の記録も。

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